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【2025/02/10 23:59 】

海外の規制のすさまじさはやっぱり対岸の火事じゃなかった。


制限改定から数日後、突如として出された大会レギュレーションの変更。
EXデッキのスリーブはメインと違っても良い等、プレイヤーにとって微妙に嬉しい改定もある中。
やはりい目立つのはこれだろう。


それは、海外版との使用禁止。
まさに青天の霹靂、ある種ガンダムウォー事変を思い出される。
順を追って見ていきたい。

今回の海外版禁止の背景には、海外版使用におけるマナーの悪さ、各国で足並みが揃っていない点が挙げられるようだ。
マナーの悪さに関しては、改定前には日本語版のテキストを見せられるようにとのルールがあったけれど、それでも海外版であることを良いことに虚偽のテキストを説明する輩が居たようだ。
足並みが揃っていない事に関しては、日本以外の各国は自国語版以外の使用が禁止であるのに対して、日本だけが他国語版も全て使用可能だった点だろう。
特に前者の悪辣なプレイヤーが問題になり、今回の改定に繋がったらしい。


とはいえ、今回の改訂はあまりに恩恵がなさ過ぎる。
まず問題になった二つの点。
前者の悪辣なプレイヤーに関しては、そもそも海外版云々に関わらずプレイヤーとしてのモラルがない。
こういったプレイヤーは大会等への出入り取締りにすべきだろう。
後者に関してはむしろ逆であり、日本の海外版を規制するよりも、海外でも自国語版以外の許可に持っていけばプラスになっただろうに。
勿論日本が最も発売が早い以上、既に自国語版が出ているものに限る、ってことにはなるだろうけども。


そしてマイナスを受けたところのダメージは計り知れない。
最も大きいのは、海外版の販売を展開していた各カードショップだろう。
ガンダムウォー事変の時もそうだけど、事実上公式から使用できないという烙印が押された以上、日本国内での価値は急落。
ガンダムウォーの時と違い紙切れとまではいかないにしても、大幅な赤字は避けられない。
価値が見出せる海外で販売するにしても、今まで海外展開など考えたこともなかったショップでは仕入れた以上のコストがかかる。
当然ながら公式が責任を持って買い取ってくれることなどあるわけも無く、結果殆どが不良在庫になってしまう。
そうなってしまえば、海外版の在庫数によってはショップの経営に影響するところが出てきてもおかしくはないだろう。
通販ショップの中には海外版の専門のショップもあるようで、そういったところではまさに死活問題になる。
今までさまざまな商業展開に振り回されてきながらも、商品を扱ってきたショップには半ば裏切られたように感じられるかもしれない。


そして個人のプレイヤーはといえば。
海外版を使用していたプレイヤー、使用していなかったプレイヤーどちらにも影響がある。
コレクターとして集めていた人にとっては単純に価値が減り、加えて使用禁止によって国内での流通量が減るのは避けられない以上集めにくくなる。
レートは下がったのにそもそも売っていないので入手できないということが容易に想像できる。
コレクターではなくゲームで使うために入手していたプレイヤーにとってはもっと痛い。
かつては日本語版と比べて価値の高いものばかりだった海外版も、日本では絶版あるいは価値高騰のものでも、海外では再録等で日本語版と比べて安価な場合も多く、そういったカードに手を出すプレイヤーは多かった。
ヒーローのガイアやプリズマー、ドラグニティのヴァジュランダ、最近人気のクリムゾンブレーダーやヘルウェイパトロールなんかはその代表例だろう。
そもそも日本語版の価値高騰で手が出せないために仕方なく海外版を使っていた層であるからこそ、再録等のプレイヤー救済もせずにこういった事態を起こした公式側に良い感情を持てるはずもない。

では海外版に手を出していなかったプレイヤーはといえば。
全く対岸の火事ではない。
今まで海外版で妥協していた層も日本語版に手を出さざるを得なくなる以上、日本語版の需要、それに伴うレートの上昇は避けられない。
また各カードショップも海外版で被った分の赤字を補填するために、日本語版のシングル価格を引き上げる形で穴埋めしてくることは予想でき、実際既に実行しているという事例も確認した。
これら二つの点から日本語版のカードレートは少なからず上昇、あるいは品薄になって入手に手間がかかることになる。


そして何よりも大きな損害を被ったのは、日本で海外版を使うしかなかった層。
殆ど目を向けられていないけれど、例えば海外から日本へ留学している学生などが当てはまる。
実際私が海外版に手を出すきっかけになったのも、そういった層の人と対戦する機会があったから。
当時は日本でもアジア版という形で英語表記の商品を展開し、その後も「どんな言語でも使用できるカードゲーム」っていうのをおおっぴらに広告にして展開してきた。
それら、自分たちのやってきた事を全て裏切った今回、企業としての信頼はどうなるのだろうか。



既に公式大会に出ることもなく、海外版も今ではEXデッキ用のカードしか回収していない身としては、せいぜいやや肩身の狭い思いをする程度。
後は、これから集めにくくなるなぁと、いずれにしても良い印象は全くない。
ただ、こんなもんじゃすまない層が居ることは事実で、死活問題のショップを先頭に今回の海外版使用禁止撤回を求める署名活動が始まっている。
またこれ以後、年末商戦の顔見せとして今年も大きなセット販売等の情報も出ており、ユーザー泣かせの事ばかり。
ユーザーやショップの信頼を失えば販売側もプラスにはならないのに、もう少しやり方はなかったものかと思うばかり。
国内でもさまざまなカードゲームが出てきている以上、シェアが高いからと胡坐をかいて痛い目に合いそうなものだけれども…。

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【2013/08/23 23:57 】
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