というわけで1枚ずつ見てみる。
○禁止
・炎征竜‐バーナー
・水征竜‐ストリーム
・地征竜‐リアクタン
・風征竜‐ライトニング
征竜の規制に関してはまさかのこいつらが揃って禁止に。
確かに征竜の回転力を担っていたのはこいつらではあった。
だけど問題だったのは、こいつらでの回転を超再生でいとも簡単にリカバリー出来てしまうから。
そしてこいつら自体、登場して未だ半年経つかどうかのカード。
それが禁止になるってのは、デザイン失敗の欠陥品だったと公式に認めたようなもの。
いくら親征竜は米版でTIN缶が確定していて規制が難しかったとはいえ、親準制限と超再生禁止、櫃制限じゃダメだったんだろうか。
・魔導書の神判
まぁここしかないでしょう。
このカードに関しては、なぜこの世に出してしまったのかって事に尽きる。
魔導の核を担わせるにしても、いくらでも調整のしようがあっただろう。
かのDDB以上の、遊戯王至上最悪の失敗作といっても過言じゃないレベル。
魔導に関してはこれ以外にとばっちりで規制を食らうことがなかったのは安堵というしかない。
環境トップには出れないけど、もうあのような壊れた形でトップになる事は魔導を使う人たちは誰も望んでいなかったのだから。
○制限
・A・ジェネクス・バードマン
色々できる便利なチューナーが、今期は特別結果を残していないのに規制に。
おそらく神風とセットで規制されたって事なんだろう。
確かに優秀だけど、結果を残してないのに規制かかるってのはいささか疑問。
今後相性良いカードでも続出するのか、あるいはトリシューラ復帰でチューナー規制か。
・ゼンマイシャーク
こちらも今期全く結果を残していないのに規制。
代わりにマジシャンが解除されているとはいえ、入れ替わりで規制するのはホント意味不明。
ゼンマイは本当に不憫としか言いようがない。
あるいは、DPシャーク兄妹編で相性良いカードでも出るんだろうか。
例えそうであったとしても、次の改定での規制で十分だろうし、ただただ不憫。
・No.11 ビッグアイ
元々このカードに関してはスペックは高かった。
ただレベル7を2枚って条件が出しづらかっただけで。
それを克服してしまった以上、規制は当然ってところだろう。
特別レベル7特化のデッキでもない限り、1枚でも特に問題はないか。
・氷結界の龍 トリシューラ
ゴヨウではなくこちらが制限復帰に。
おそらく試験運用って事なんだろうけど、シンクロ系のデッキには朗報。
ループコンボも潰れているか、メタカードの変化でかなり困難にもなっている。
開闢やブラックホールのように制限安定に留まれるかもしれない。
ただ水精鱗ではディーヴァ1枚から出せるところが気になるところか。
全てのデッキから出てくるわけではないけど、絶えず頭の片隅に入れておくことは必要だろう。
・水精鱗‐ディニクアビス
水精鱗では核になるカードの一角が規制に。
アドバンテージを損するどころか、海皇を切れればむしろ得してレベル7を出せ、その後の展開に大きく貢献。
日本でも征竜魔導に次いで環境3番手候補として頑張ってたけど、征竜が出る前の海外で猛威を振るったのが規制の大きな要因だろう。
トップが潰れれば頭一つ飛び抜ける可能性はあったし、規制は納得。
・立炎星‐トウケイ
炎星ではアドバンテージの塊。
チョウテンスタートのホウシンから出され、使用済みの天キを変換、次のチョウテンを用意と他よりも破格のアドバンテージ率。
相手に対抗策がないなら持ってきたチョウテンから実質ループになってしまうし、トップが潰れた以上環境に出てくるのは必至だし規制は妥当。
このカードが潰れても異常なアドバンテージ回収がないだけだし、4軸との調整もあるしで問題ない。
・超再生能力
やはり規制の対象に。
元から使い方次第では恐ろしいアドバンテージを生むカードだっただけに、征竜で注目されてって事だろう。
子征竜が禁止だから征竜で使われることはないだろうけど、いつまた暴走するか分からないドローカードだけに規制は妥当か。
・霞の谷の神風
某1キルの核ではあったけど、全く結果を残していなかった。
それでも規制されるのは、どれだけ公式が1キルを問題視してるかって事だろうか。
純粋な神風ビートにはとんだとばっちりで、加えてバードマンまで規制されたのはいただけない。
・アビスフィアー
罠としてはフリーチェーンどころか、サイク打たせたら勝ちまであるカード。
ディニクだけでは不十分とされて、ディーヴァではなくこちらになったって事だろう。
ただ環境的には1枚挿しってデッキが多かったのも事実。
ディーヴァからのトリシューラ等の暴れ方によっては、次でディーヴァと入れ替わるか。
○準制限
・カオス・ソーサラー
カオスが特別振るわなかった事もあって緩和へ。
しかしこのカードはホントに制限がコロコロ変わる忙しいカードだなぁ…。
カオス以外の各属性がかなり台頭してるから、緩和は良いカンフル剤になるだろう。
宵闇も一応来ることだし。
・剣闘獣ベストロウリィ
いずれ緩和されるだろうと思っていたけど、今回で緩和に。
剣闘自体は天キの恩恵受けたりと影で強化されつつあったけど、如何せんパワー不足。
このまま3枚フリーも十分あり得る。
・N・グランモール
最近は空気だったし、緩和は大いに納得。
月読命の後を追ってこのまま無制限に戻るだろう。
・冥府の使者ゴーズ
今回の意外枠。
正直制限固定と思ってたし、遊馬編のDPで護封剣の剣士が出るタイミングでの緩和となろうとは。
無理なく詰める大型モンスターであり、環境の高速化にストップがかかった以上多くのデッキが影響を受けるだろう。
特に下級ビート系のデッキでは死活問題。
・炎舞‐「天キ」
まぁこの位置になるだろう。
結果の残し方を見ても制限はやりすぎ、かといえばトップが潰れた以上これが無制限なのも問題。
場に残るのは基本的にはプラスだけど、緩和されたゴーズとの兼ね合いは一応あるか。
・黒い旋風
全くの空気になってしまったことで緩和。
召喚にしか対応していないから、六武の門よりもずっとマシ。
何が悲しいかって、カルートゴドバ3枚に加えてこれが緩和されても、BFがトップに食い込めるイメージが全くないこと。
それほどまでにパワーインフレしてるって事ではあるんだけども。
○解除
・ゼンマイマジシャン
まぁもう全く結果残してない以上当然だろう。
代わりにシャークが規制されてしまったのは痛過ぎるけど。
ホント、どこまでゼンマイに恨みがあるんだろう;
・月読命
さすがに3枚積むことはないだろうし、準制限まで来て暴走するかけらもなかった以上緩和確定。
スピリットでも荒魂ってサーチが出てフル投入はなさそう。
・E‐エマージェンシーコール
HEROが全く芳しくないので緩和へ。
さすがにエアーマン緩和は冒険だし、暴走する可能性のあるアライブよりはこちらだろう。
ただBF同様、こちらもアライブからのぶん回し以外に勝ちのイメージが薄いのが悲しいところ。
・高等儀式術
準制限でもパッとしなかったので完全緩和へ。
面白そうなデッキは作れそうだけど、環境的には難しい。
フリー用としては嬉しい限りではある。
・強欲で謙虚な壺
優秀なドローカードが復帰。
前環境ではトップで全く使われず、それまでこれを投入していたデッキも環境高速化で入れないことも出てきた。
反面、必要なデッキでは3枚積みたいのも事実。
とはいえ、以前ほど3枚安定とはならなさそうか。
・スケープ・ゴート
最近では殆ど見なくなったけど、優秀なカードが復帰。
トークンカテゴリーの幻獣機でも場のスペースを取りすぎることで終焉の焔のほうが使いやすく不採用が目立っていた。
とはいえ準制限を通り越しての3枚復帰。
さすがに3枚使えるなら、何かに使えそうな気はする。
既存のデッキに組み込むというよりは、このカードも視野に入れたデッキって方向になるだろう。
・名推理
最近じゃ空気だったことで復帰。
以前のようなこれが悪用されそうなデッキは少なそうで、純粋に大型モンスター用になりそうか。
たださすがにこちらが緩和された以上、モンスターゲートの方はやや難しいか。
・聖なるバリア‐ミラーフォース‐
ついに3枚復帰、昔じゃ考えられないことだった。
前環境終盤じゃ、激流葬の打つタイミングが薄く、対象を取らないから乙女に対処でき、メイン鉄壁でも幽閉と違って打てると、ストレートじゃないところで評価されていた。
ただやはり攻撃反応では割られやすく、3枚解禁でも3枚フル投入かどうかは難しいか。
前環境と違って、変なところで評価されることもなくなりそうだし…。
私は大好きなカードだから純粋に嬉しいところ。
前回がどうしようもない改定だっただけに、前回よりはマシ。
ただ、今回は逆にとばっちりで色々と規制されすぎた節はある。
そして相変わらず禁止から1枚しか帰ってこない。
何より、神判含めて5枚ものカードを半年足らずで使用不可能の烙印を押したこと。
これは販売元として、さすがにあってはならないことだろう。
おそらくその矛先逸らしに完全無制限大会なんてものを作ったんだろうけど、あんな先攻1ターン目で決まるのなんてただのじゃんけん大会でしかなく全く無意味。
わずか1シーズンで使用禁止になるなら、なぜそのようなカードを作って印刷して世に出したのか。
それが5枚もというのは、酷すぎるとしか言いようがない。
最後に、この制限でトップは潰れたとはいえ、なかなか落ち着けないのも事実。
今後は制限改定の時期が変わり、なんて年4回になる。
しかも次の改定が11月…、これじゃ落ち着いてデッキも組めない。
ガチプレイヤーの人は、絶えず振り回されることになる。
カジュアル層も、今後はデッキを作ったとしてもすぐに規制される可能性もあり、特に高パワーのカードに関しては手を出しづらくなる。
禁止からの緩和カードなんて、その際たるところだろう。
常にわずかの期間での規制が念頭に置かれるから、カードショップ等もかなりやりづらくなる。
今回のようにたった2つのデッキが環境を半年に渡って独占するって状況を危惧したんだろうけど、それならそういったときは特例措置として規制を出せば良い。
前回のような放置通り越して壊れの後押しは論外だけど、規制のやりすぎもまた問題で。
とはいえ年4回の改定になって、1度にどのくらいの枚数のカードが動くことになるだろうか。
その辺は最初の1回目を見てみないと、なんとも結論つけられないか。
危惧した割には、全然かからなかったって可能性もあるわけだし。
いずれにしても今後に至るまでに大きく環境を動かした改定だった。
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